初期遊戯王 スタジオダイス(STUDIO DICE)表記問題

はじめに

ようこそ!遊戯王探究家のページへ.

このページに辿り着いたということは,あたなは初期の遊戯王カードを集めている同士だと思います.本ページでは,初期遊戯王における「スタジオ・ダイス版」について紹介しています.

スタジオ・ダイス(STUDIO DICE)とは?

wiki情報

スタジオ・ダイス(すたじおだいす)
高橋和希の製作スタジオにして法人。 
スタジオの法人化はヒット作を持つ漫画家にはおなじみの税金対策であり、アニメ化などで一山当てた年に凄まじい税金をかけられてから慌てて法人化する漫画家も少なくない。 
元アシスタントの伊藤彰・影山なおゆき・佐藤雅史もここの所属である。 
2010年5月1日に公式サイトが開設。このサイトでしか見られないオリジナルイラストや、和希のGX、5D'sのデザインラフなどが公開されていた。 
2012年1月末に、作者が創作に専念するためとして休止状態となった。 
2016年 Instagramにkazuki_yugiohのアカウントで投稿を開始した。上記公式サイトで公開されていたイラストもに加え新作イラストも投稿されている。 
2017年5月 Instagramのアカウントをstudio_diceに移行。

遊戯王@2ch辞典

初期遊戯王カード(OCG)の中には,右下のコピーライトのクレジットが2種類存在します.

  1. 高橋和希/集英社
  2. 高橋和希 スタジオ・ダイス/集英社

①は初期遊戯王の前期,②は初期遊戯王の後期となり,初期遊戯王にも関わらず2種類の表記があります.

これらは,偽造防止用のホログラムが付いていない初期の遊戯王カードです.「攻撃力」「守備力」などが別枠で書かれた時代です.特に,「攻」「守」と短縮されていない最初期では,フレイバー・テキスト(通常モンスターの説明文)の枠が小さく,分量も少ない特徴があります.

スタジオダイス表記の有無について

2種類の表記が混在する理由

ネット情報ですが,「2000年4月下旬」から「高橋和希 スタジオ・ダイス/集英社」に変更されたようです.

ここで問題になるのが,2000年4月以降に発売したものから切り替わったのでなく,製造されたものから「高橋和希 スタジオ・ダイス/集英社」表記になったことです.

つまり,1999年下半期から2000年3月頃に発売されたカードも,再販で製造された場合,新しい表記となりました.海外だと,「1st(初期)」と「Unlimited(再販)」などの表記違いがあったりします.

発売時期の例

  • Vol.1:1999年2月4日発売
  • Vol.2:1999年3月27日発売
  • Vol.3:1999年5月27日発売
  • Vol.4:1999年7月22日発売
  • Vol.5:1999年9月23日発売
  • Vol.6:1999年11月18日発売
  • Vol.7:2000年1月27日発売
  • Magic Ruler -魔法の支配者-:2000年4月20日発売

混在する時期

2期のMagic Ruler(4月20日発売)から,「スタジオ・ダイス」が記載されているため,それよりも前に発売されたものが対象となります.

こちらもネット情報ですが,「Vol.4:1999年7月22日発売」〜「Vol.7:2000年1月27日発売」で,4月下旬以降に製造された分がスタジオダイス版となっているようです.

希少性とコレクター価格について

基本的にパックに関しては,「Vol.4」>「Vol.7」でプレミア価格がついています.

1期最後の「Vol.7」に関しては,初版を売り終わった後,再販版を販売していたので,2001年以降も製造・販売されていた可能性があります.

一方,「Vol.4」は1999年夏に発売されており,2001年まで製造されなかった可能性があります.さらに,1999年夏から2000年春までの間に欲しいカードを当てた少年たちは,今更古いパックを購入しません.よって,再販の製造量が調整され,少量しか流通していないと考えられます.

店舗販売価格とオークションサイト価格について

シングルカードを販売しているカードショップの殆どは,スタジオダイス版と無印版の区別を行っていません.約半年間に発生した“違い”なので,把握していない店員さんすら存在します.

そもそも,1期の初期カードなので,完美品にはプレミア価格が付いている場合があり,既に高額なカードでなっています.

稀に,スタジオダイス版と無印版を区別して販売しているショップがありますが,基本的にはオークションサイトで売らなければ,同じ扱いを受けてしまいます.これは販売だけではなく,買い取りにも影響するので,完美品を売りたい方はコレクターに直接販売した方が良いと思います.

初期青眼の白龍の例

  1. STARTER BOX 1999年3月18日発売
  2. EX 1999年12月16日発売

①の青眼の白龍は,シクブルの青眼の白龍と同じイラストです.基本的には,シクブルのウルトラレア版だと考えて問題ないです.②は首の曲がった青眼の白龍です.ER-Rの青眼の白龍には,「EX-49」という型番があり,テキスト欄が小さくなり,ホログラムも付いています.「EX」と「EX-R」は似ているので,購入する際は注意が必要です.

ブルーアイズは特殊な例で,(映画版&通常)スターターボックスは流通量が少なく,EXデッキになってようやく一定量の枚数が出回りました.このEX版の発売が12月16日ということは,クリスマス&正月商戦で買えなかった場合,再販を待つことになります.2000年1月,2月に再販されたとしても,お年玉で買った子どもが多く,すぐに再生産となったはずです.つまり,いつでもEX版を買えるようになったのは春以降で,その時期はスタジオダイス版になった時期と重なります.

発売されてすぐに購入できた子ども(ガチ勢)は,今でも青眼の白龍が好きで,売る人が少ないです.逆に,周りに合わせて買った子ども(にわか)は,大人になって中古として売ったと予想できます.実際,シングルカードを探した際,在庫はスタジオダイス版ばかりです.

よって,無印のEX版青眼の白龍の完美品を,なかなか買うことができません.トレーディングカードらしく,交換してもらうのが1番早いです.

まとめ

今回は,スタジオダイス表記問題を紹介しました.レアリティにこだわるコレクターやデュエリストは多いですが,表記まで気にする人は少ないと思います.私が尋ねて初めて,表記の違いに気が付くカードショップのスタッフさんがいるぐらいです.

昔コレクターで引退した人は,私たちのようなコレクターに売りつけるのをお勧めします.ヤフオク!やメルカリなどでは,「スタジオダイス版」としてプレミア価格で販売している人がいます.

買取に出す際は,区別しない業者を選ばないように気をつけましょう.

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。